harenotchy’s diary

つれづれと日々の詩を書きます

2018-01-01から1年間の記事一覧

責任

責任感のある人は 尊敬される ちゃんと責任をとること これがおとなには必要なんだ 責任はずしんと重い 口だけなら簡単だ 持ってみないとわからない 世間がさわぐ 責任者は出てきなさい いけにえのひとりを選びなさい それが責任者です 責任を押し付けられた…

たったひとりの人と

たったひとりの人と ずっと仲良くして生きる たったこれだけのことが 地球上ででもっとも大切で もっともむずかしいことなんだ 世界中の人を救うことより となりにいるたったひとりを 笑わせること その幸せを一緒に探すこと 言い訳せずさいごまで見守ること…

カバン

いつも君と一緒 どこか出かけるときはいつも一緒 地味でひかえめで たいてい ぼくの肩にかくれてる 歩けばうれしそうにはずみ 置いてけぼりにされたら少しかなしい顔する わたし、あなたのお荷物じゃない? と体をずしんと預けてくるが とんでもない、きみが…

とびおりる

わたしは とびおりる わたしは 飛び降りる わたしという じんせいの舞台から。 代役はいまのところ 見つかっていないけど なんとかなるでしょ。 舞台から飛び降りるといったって 清水寺から飛び降りるほどのこともなく 小学校の体育館の小さな舞台の 段差を…

しあわせ

あの頃はしあわせだったね わたしたち。 これからいっしょに しあわせになろうと 誓いあったね。 けど とうとう終いまで いまがいちばん幸せだよとは 言えなかったね。 しあわせは 未来になり 過去になり いつのときもみんなの あこがれとしてあるのに たっ…

月日の流れを凝固させる

いま この瞬間は するすると 流れて行く この手から すり抜けて行く 現実 ひっしにとらえようと するのだけど 写真や映像に 閉じ込めようとすればするほど いまは 逃げて行く それでもこりずに わたしたちは いつか思い出すため いまを残そうとする 月日の流…

花は美しい

愛している 彼はそういって 特定の花を選び ガラスのケースに入れ 毎日愛でた ほかの花をことごとく踏みにじった後に。 ガラスケースに閉じ込めた花は特別 崇高なものとして崇めた たまに道ばたの花に目をくれては その手で無残にむしりとった 美しい花は彼…

麦わら帽子

波打ち際で 笑ったあの子の横顔 大きな麦わら帽子に隠れて 口もとのほころびだけが 風に溶けて消えてった 名前も声も思い出せない 麦わら帽子のあの子 記憶のかなたで 海のかおりとともにぼうっと浮かぶ いつか会う約束 砂浜に棒切れで書いた落書き すぐに波…

日々ふりつもる

掃除をすればするほど 掃除しなければならない部分が増えるように 知れば知るほど 自分の知っている部分がちっぽけで まだまだ知らなければならないことに気づく 何もしなければ こんな発見はなかった 日々ふりつもるホコリも 日々ひろがっていく文字の羅列…

ていねいに

ていねいに生きよう でもどうやって? たとえば ていねいな文字 うつくしく書こうなんて思わなくたって伝わるからね たとえば ていねいなことばづかい 一度発したことばは帳消しにすることが難しいからね たとえば ていねいなくらし 自分を大切にできなけれ…

とうめい

ぴかぴかに磨き上げられた ガラス窓は まるで何もないように見え その向こうのとうめいな空気を 運んでくるようだ とうめいなのは 無色とはまたちがって そのものの色が消えたからこそ 浮かび上がらせるものがある とうめいのビニールバッグは 涼しげな夏を …

アイロンがけ

くしゃくしゃになったシャツに アイロンをかけるくらい すっきりすることって 他にある? 一二を争うくらい めんどくさいこの作業だが 世界がひっくりかえるくらいの 絶大な効果がある気がする この世には くしゃくしゃになったらもう 元には戻らないものの…

26歳の夏

若さのエネルギーをエンジンに 今日までここまで駆けてきた サイズが微妙に合わない 透き通ったガラスの靴を えいやと脱ぎ捨て粉々に割ったら びっくりするほどせいせいした 夏至をすぎたら あとは少しずつ短くなる日を 背中に感じて折り返し地点を曲がるだ…

わたし

目が覚めて 鏡見て 今日こそは 化け物になってるんではないかと ドキドキする朝がある 残念ながら その期待はいつも かんたんに裏切られるのだ そう さほど昨日と変わりのない わたしに 幻滅するだけだ おはよう 今日もわたしだね でも なぜわたしはわたしな…

call me by your name

きみの名前でわたしを呼んで わたしはきみで きみはわたしで 夏の日差しの中に ふたりの魂が輝きあって 透きとおった川面の中に ひとつに溶けいって きみはわたしで わたしはきみで 理想のわたし 失うことのない 美しい記憶よ わたしの名前できみを呼ぶ 何度…

必要なのは

かわいた心を潤すのに コップ一杯の水は要らない 遠くの波音と 少し汗ばむ肌が 感じられればよい 閉ざした心を取り戻すのに 激しいノックは要らない あたたかな日差しと 琴線にふれる詩(うた)が 流れ込めばよい

はる

かぜが吹いた まだつめたいけれど どこかはるのにおいがする 冬の間 遠のいていた みんなの足どりも 日差しのあたたかな公園や 明るい街のブティックの店々の前に 戻ってきた 少し前に必需品だった 冬物は 全てセールになって 消えていった 店員さんは ひっ…

2月

気がつけば 2018年ははじまっていて あっという間に1月は終わり いまや2月 世間はバレンタインデーに向けて 浮き足立っているが チョコレート以外これといって 何も特別なことはなく過ぎ去る月 寒くて家から出るのもおっくうで インフルエンザは蔓延してて …