harenotchy’s diary

つれづれと日々の詩を書きます

とうめい

 

ぴかぴかに磨き上げられた

ガラス窓は

まるで何もないように見え

その向こうのとうめいな空気を

運んでくるようだ

 

とうめいなのは

無色とはまたちがって

そのものの色が消えたからこそ

浮かび上がらせるものがある

 

 

とうめいのビニールバッグは

涼しげな夏を

とうめいの紅茶は

見逃していた風味を

とうめいの魚は

どくどくと流れる生命を

感じさせる

 

とうめいのすきとおった

こころというのは

何を感じさせるものなんだろうか